【基礎】カット_韓国風メンズウルフカット
今回は韓国風のメンズウルフカットを解説します。スタイルのポイントは目ギリギリにかかる前髪と襟足長めのウルフスタイルです。メンズっぽいカッコ良さを出すポイントや韓国風のトレンド感を演出するスタイリング方法なども解説しています。今回はわかりやすくベーシックなやり方をしていますが、長さやスタイリングなどを変えてアレンジすることも出来るので色々挑戦してみてください。
理想の仕上がり




講師紹介

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施術ポイント
シルエットが丸くならないようチョップカットでカットする
レイヤーを入れて毛流れを作る
動きが出やすいように毛量調節する
菱形のシルエットになるようスタイリングする
テキストで学習する
手順1:ベースカット
サイドをイヤートゥイヤーで分けます。ロングや毛量が多い場合はブロッキングを取ります。


だいたい耳が隠れるくらいまで前下がり気味に切ります。そのまま後ろに向かって斜めに切っていきます。最後に調整できるように少し長めに切ります。頭の丸みとネープの角度に合わせて切っていきます。


下のガイドに沿って上のパネルを切ります。

次はイヤートゥイヤーから後ろのウルフの後頭部を作ります。上下で2等分してエレベーションで切ります。慣れないうちはブロッキングを取りましょう。

頭皮に対して90度で引き出しセイムレイヤーでカットします。カットしながらどのくらいフワッと髪が上がっているのかをコームで左右に揺さぶって長さを確認します。

上のパネルも先に切ったガイドに合わせてセイムレイヤーでカットします。メンズカットはあまり丸くならないようにチョップカットで角を残します。

後ろのパネルの引き出す角度は襟足の角度に合わせます。襟足を長めに残したければ少し前に引き出してカットします。


後頭部は基本的にはセイムレイヤーで切りますが、後ろをフワッとさせたい時は少し上げてカットします。逆に膨らみが少ないスタイルにしたい場合は角度を下げます。頭の角度に合わせて自分とコームとハサミが全て正面に来るようにしましょう。


この後、表面にレイヤーを入れていくので少し長めにしておきます。左右の長さを見ながらチェックカットで調整します。


チェックポイントはこめかみの長さと(前髪は後ほど切るのでスルーします)襟足の長さとイヤートゥイヤーの耳後ろの長さとブロッキングをとってレイヤーを入れたところの長さを確認します。



手順2:前髪カット
前髪は下ろすことも分けることもできるシースルーマッシュで作ります。シースルーマッシュは前髪の幅によって薄さが決まります。メンズは幅狭めで黒目の内側で作ります。

そのままサイドまで先程切った前下がりのガイドに合わせて切ります。頭の丸みに合わせてブロッキングを取ります。指1本半くらいの幅ずつ分け取っていきます。

鼻先から斜めに流したいので逃しながら切っていきます。指の角度を定規の代わりにしてハサミを沿わせて切ります。先程切ったガイドは切らないように注意しましょう。


少しずつブロッキングを取り、1線目のガイドに合わせて切ります。後ろに流れる毛流れをイメージして逃しながらカットします。上に行くとガイドと同じ長さになっていくので飛び出した毛だけカットします。


反対側は左右の長さが合っているか確認しながら切ります。最初に切ったガイドより長めに切っておくと調整しやすいです。

手順3:縦のレイヤーカット
前髪に縦のレイヤーを入れます。セイムレイヤーだと角を切りすぎるので少し上げて出ている角を取ります。

オールバックにしてから真ん中の一線をガイドにして切ります。どのくらいのレイヤーで入れたいかイメージして切ります。今回はベースに合わせて出ている指3本分くらいをカットします。

セイムレイヤーで同様にカットしていきます。丸いシルエットにならないようにチョップカットで切ります。

盆の窪まで来たらセイムレイヤーより少し下げて切ります。セイムレイヤーで切ってしまうと襟足がスカスカになってしまいます。少し下げて切ることでトップがフワッとして襟足が締まるスタイルになります。盆の窪から下は体制がきつくなるので上に向かってハサミを入れます。



次に顔まわりに縦のレイヤーを入れます。先ほど切った真ん中のガイドに合わせて切ります。前に倒すとレイヤーが入り、後ろに倒すとレイヤーが少ないスタイルになります。今回はわかりやすくセイムレイヤーで切ります。

頭皮に対して90度で引き出し、出てきた角を取ります。立っている位置によって長さが変わらないように目線の位置に引き出します。


1段目を切ったらその下の2段目をセイムレイヤーでカットします。顔まわりの毛がなくならないように1線分くらい残してカットしても良いです。


3段目はセイムレイヤーだとスカスカになってしまうので少し逃して切ります。飛び出している毛だけを切ります。

後ろの方が切る幅が広いのでサイドより段を増やしてカットしていきます。最初に切ったガイドは切らないように注意しましょう。縦にレイヤーを入れる事で角が取れてだいぶ軽くなりました。


手順4:内側のレイヤー
毛量調節の前に全体の内側にレイヤーを入れていきます。パネルを90度より持ち上げて角をチョップカットで切ります。そうするとさらにレイヤーが入り、流れができやすくなります。毛量が多ければ2段にしますが基本的には1段で大丈夫です。


縦で切ったら横でもチェックすると切り残しや長さ違いが出にくくなります。カットの時点で角を取っておくと後の毛量調節が楽になります。

手順5:毛量調節(セニング)
メンズはウェットの状態で毛量調節するとすきすぎてしまったりするので慣れるまではドライをしてから毛量調節しましょう。

襟足は量が少なすぎると格好良くないので根元からすかないようにします。最近の韓国風のスタイルは束感よりも毛流れが大事なので根元からすくと短い毛が出てきてしまうので注意しましょう。後でシザーでも毛量調整するのでこの時は軽めにやっていきます。

上に行くにつれて毛先をぼかす程度にします。

サイドの一番下は直毛の人などは特に浮きやすいので軽めにします。根元からすくと短い毛が押し上げて広がりやすいので注意しましょう。

一番上の顔まわりはシザーでぼかすのでセニングですかないようにします。長めのウルフはレディースのショートと同じくらい毛量調節を繊細にしましょう。

手順6:毛量調節(シザー)
シザーで毛量調整していきます。長さが短くて切りにくい場合は下に伸ばし深めのチョップでぼかします。上に持ち上げてカットするとグラデーションが入りやすいので慣れるまでは下に伸ばして切りましょう。この時も毛流れを意識して後ろに流れるようにイメージします。

顔まわりを毛量調節します。顔まわりを切った時と同じ幅で取ってぼかします。顔まわりは重いと毛流れが出来ず真下に落ちてしまいます。前髪の短い毛がもみあげのガイドに繋がるように毛量調節しましょう。


毛量が少ない方や再来でベースが出来ている方の場合はあまりセニングを使わずに切りながら毛量調節をしていきます。毛量が多い場合はセニングで軽くしてからぼかすとより形が綺麗です。ブローで形を整えます。

手順7:スタイリング
アイロンはプレートが細めの方が細かい動きができてやりやすいです。最近はブローだけで仕上げることも多いですが癖毛の方や動きをつけたい時にアイロンを使います。アイロンの温度は160度でナチュラルでベーシックなスタイリングをしていきます。


基本的には毛流れに沿ってストレートにしていきますがショートスタイルは絶壁が気になる方も多いのでここは丸みを出します。その分襟足は締めるイメージでアイロンを通します。


ゴールデンポイント~トップポイントはカットの時と同じ角度にすると毛流れや動きが出やすくなります。

毛流れを意識して後ろに向かってアイロンを通していきます。襟足は外ハネもできるのでお客様の雰囲気に合わせて提案しましょう。

前髪は毛束を挟んだら鼻より少し奥に持って行きカーブしてアイロンすると顔が締まるカールが作れます。

ブローで形を整えバームを使用します。メンズのスタイリングにはバームが使いやすいです。オイルだと質感は良いですが重たくなりやすく動きが出しにくいので毛流れを作りたい時はバームを使用してください。


爪ひとつ分くらいの量を取ります。手のひら全体に馴染ませ、顔まわり以外の全体に塗布します。毛量の多い後ろから塗布していきます。


30秒~40秒ほど全体にムラなく馴染ませるのを意識して付けます。メンズはまとまりより毛流れを作るために根元付近までしっかり付けます。もみあげは浮きやすいので忘れずにしっかり付けます。


前髪と顔まわりは手に残ったバームを中間~毛先にかけて付けます。オールバックになるように付けていきます。


全体にバームが馴染んだら形を作っていきます。サイドは刈り上げていない場合は浮きやすいのでしっかり根元を抑えます。トップのボリュームを抑えると毛流れが出なくなってしまうのでフワッと置く程度にスタイリングします。襟足も浮きやすい方が多いのでしっかり付けて抑えます。顔まわりから後ろに流れる毛流れを意識して形を整えていきます。



最後に前髪を調節します。前髪は細い毛束を何本か作るとより韓国っぽいトレンド感がでます。顔まわりは締めて作るとカッコよく見えます。

メンズのスタイリングのポイントはトップのふんわり感と前髪の立ち上げ、サイドのボリュームを抑え襟足を締めて菱形のシルエットになるようにします。


手順8:まとめ
今回のスタイルのポイントは襟足と前髪が長めのスタイルになっています。前髪は鼻先で切りましたがセットすると目の上まで上がるのでノーセットだとどのくらいに長さになるかイメージして調整しましょう。丸すぎるとレディースっぽくなるので四角いシルエットを意識するとメンズの中華っぽいイメージにすることができます。襟足やサイド、前髪などの長さで雰囲気も変わるので色々挑戦してみてください。
