【基礎】カット_レザーカット&スライドカット(2022)
シザーのスライドカットとレザーカットの違い、毛量調整について解説します。前半ではレザーとハサミの質感の違いについて、レザーの刃を当てる角度と顔まわりのカットの仕方をポイントに説明します。後半はスライドカットとチョップカットの違いについて説明します。シザーとレザーによって質感がどのように変わるか学んでいきましょう。
理想の仕上がり
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“最新トレンドヘアーを低価格で提供する”ファストサロン。 ファストファッションメーカーのようにめまぐるしく変化する世の中のトレンドを素早くキャッチし、誰にでも手の届くお手頃なプライスで新しいライフスタイルを提供できるようなサロンを目指しています。
施術ポイント
レザーの刃を毛束に対して45度にスライドを入れる
左右の長さがそろっている
スライスがきれいに取れている
テキストで学習する
手順1:バック
まずイヤートゥイヤーで前後に分け、後ろはセンターでブロッキングします。スライスは盆の窪の少し下あたりから分け取ります。この時スライスは平行になるように取ります。
襟足から2cm程度のところからレザーでカットします。レザーの刃を当てる角度は約45度を目安に当てていきます。レザーカットはテンションがかかるため、長く残りやすいので切り残しがないように注意します。
襟足にグラデーションを入れてくびれを作ります。指1本分持ち上げてレザーでカットします。
2線目は耳の上あたりでスライスを取ります。1線目で切った一番短い毛をガイドにして、それより1cm長くして2線目をカットしていきます。(ディスコネクションする)
ウエイトを高くしたい場合はステムを高く上げ、ウエイトを低くしたい場合はステムを下げます。今回は頭皮に対して30度くらいの角度でカットします。通常ハサミでカットする時は指で挟んだ下の毛をカットしますが、レザーでカットする場合は指で挟んだ上の毛をカットします。カットする時は頭の形に沿って立ち位置を変えながら行います。
ウエイトを高くしたい場合はステムを高く上げ、ウエイトを低くしたい場合はステムを下げます。今回は頭皮に対して30度くらいの角度でカットします。通常ハサミでカットする時は指で挟んだ下の毛をカットしますが、レザーでカットする場合は指で挟んだ上の毛をカットします。カットする時は頭の形に沿って立ち位置を変えながら行います。
切り終わったら必ず左右の長さが同じかチェックをします。レザーの場合、長さが不揃いになりやすいので必ず確認しましょう。
3線目はハチの少し下あたりからスライスを平行に取ります。このあたりからお客様の髪質に合わせてレザーとシザーを使い分けます。今回のウィッグは直毛なので3線目までレザーでカットします。
2線目でカットした毛をガイドにして3線目を切ります。3線目は表面の段差を作るのでウエイトの高さに合わせてステムを調整します。3線目からはディスコネクションを入れずに先ほど切った部分をガイドにして、指の上からカットします。
3線目も切り終えたら必ず左右の長さが同じかチェックをします。
手順2:トップ
4線目のトップはレザーカットしてしまうと表面の毛が軽くなり過ぎてしまうのでハサミを使ってブラントカットします。ステムの位置は3線目と同じ角度で引き出し、3線目をガイドにカットします。この時、より丸みを付けるために引き出したパネルを指で内側に巻き込むようにしてカットします。これによって表面の毛に丸みが入り、収まりが良くなります。
4線目も切り終えたら必ず左右の長さが同じかチェックをします。
手順3:サイド
サイドの一番下のアウトラインをレザーでカットします。イヤートゥイヤーからこめかみに向かい平行にスライスを取ります。先程切った後ろの毛をガイドにして平行にカットします。
上の毛をカットします。バックのトップの時と同様に表面の毛はハサミを使います。自然に落ちる位置より、指1本分持ち上げてカットするとグラデーションが入り収まりが良くなります。逆サイドも同様にカットします。
手順4:顔まわり
サイドバングを作ります。生え際から約1cmのヘムラインでスライスを取ります。前髪からもみあげまで扇型で繋ぐようなイメージで3分割して細かくカットします。
丸くなっているトップの部分は頭皮に対して約0度の角度で引き出します。前髪の一番外側から斜めに繋げていきます。レザーを当てる角度は45度にします。
2線目は1線目と同じ角度で引き出すとグラデーションが入りすぎてしまうのでほぼ床と平行に引き出します。先程切った外側の毛をガイドにして同じ角度でカットします。
3線目はもみあげと繋げます。2線目よりも少し下げて引き出します。先程切った外側の毛をガイドにもみあげまで繋げます。
顔まわりの質感を作りつつ、前から後ろに流れるレイヤーを入れていきます。先程より2cm後ろで頭の丸みに沿ってスライスを取ります。先程同様に3分割して同じ角度で引き出しますが、高さは指1本分持ち上げてカットします。
さらに2cm後ろでスライスを取り、指1本分上げてカットした毛をガイドにカットしていきます。前に引き出してカットすることでレイヤーが入り、後ろに流れやすくなります。逆サイドも同様にカットします。
手順5:スライドカット
スライドカットの時はパネルは厚くても2cm以内を目安に取ります。直毛で毛量の多い場合は2cm程度、ダメージ毛や癖毛の場合は1cm程度を目安に取ります。ショートの場合はフロントに流すほど丸みが強くなり、後ろに流すほどボリュームが収まるのでミドルセクションは後ろに流してボリュームを抑え、リバースに流れるようにスライドカットします。根本1/3から2/3に向かってスライドを入れていくイメージで行います。コーミングは上と下の両面から通すと綺麗に仕上がります。
ハサミのVの部分で挟んで切っていきます。挟みすぎてしまうと一気に削りすぎてしまうので、挟みながら毛先を逃すイメージで行います。
手順6:毛量調整(バック)
イヤートゥイヤーで分け取りブロッキングします。バックは全部で4ブロックに分けて毛量調整します。初めは毛量の多い下のブロックから始めるとバランスが取りやすいです。アウトラインは5mmほど外し、内側をスライドカットします。アウトラインは短い毛が飛び出てきてしまうので毛量調整はしません。表面もスライドカットしてしまうと短い毛が出てきてしまうのでトップは1cm〜2cm程度パネルを残しておきます。
手順7:毛量調整(フロント)
サイドもヘムライン部分のアウトラインは外しておきます。こめかみ部分は耳にかけた際に短い毛が飛び出さないように、実際にお客様の耳にかけて厚みを見極めて毛量調整します。サイドも表面は短い毛が出てしまうので毛量調整はしません。
手順8:質感調整(バック)
チョップカットを入れて質感を調整していきます。横に引き出してチョップするとライン感は残って毛先だけ軽くなり、縦に引き出してチョップするとよりぼかすことが出来ます。
縦幅2cm程でスライスを取り、チョップカットします。よりくびれを作りたければ少し持ち上げてカットし、丸みを残したい場合は自然に落ちる位置でカットします。
引き出した時にラインが揃っていないと長さにばらつきが出てしまうので必ずラインが綺麗に揃うように注意します。上のパネルも同様にカットします。3cmくらいの深さを目安に入れていくと綺麗に仕上がります。
手順9:質感調整(サイド)
サイドもバックと同様に自然に落ちる位置でチョップカットします。コーミングした時に毛先に厚みが出る部分はポイントで調整していきます。
手順10:仕上がり
シザーカットは襟足やアウトラインの質感にぱつっと感が出ますが、レザーカットは滑らかで首に沿うような柔らかい質感を出すことが出来ます。